今回の騒動では次の3点が問題であるように思う。
1)人事案が迷走する中で、首相が統率力を発揮しなかった。
自分の内閣で起きている問題に対して、大臣に責任をまる投げし、内閣改造後まで静観を決め込むというのは首相としてやってはならない対応である。
そもそも小池大臣は(良い悪いは別にして)、今回の件について事前に首相と直接話をしていた。
人事案が公になり、事態が混迷していく中、自分は一切関知しないというのは、自らその無能をさらけ出しているに等しい。
2)塩崎官房長官をはじめとする人事検討会議の対応のまずさ。
塩崎官房長官は、小池大臣のやりかたが手続きに従っていないという点にこだわり、大臣の人事案を切り捨てた。
大臣が今回の人事について事前に調整していなかったのは確かにまずかったかもしれないが、それはそれとして新次官=西川氏で検討開始すればよかっただけのことである。
彼らの対応は、自分たちが事前に知らされていなかったことで面子がつぶされたと思い込み、幼稚な駄々をこねているだけに過ぎない。
そして、今回の件で最も問題なのは次の3点目である。
3)現事務次官の守屋氏が公に不満を表明し、自ら後任を指名した。
選挙で選ばれたわけでもない事務次官が公然と大臣にたてついた。
指揮命令系統を最も重視しなければならない防衛省の事務次官がである(他の省庁が指揮命令系統をないがしろにしていいということではない)。
さらに彼は、自ら後任を指名するという愚行まで犯している。
こういう人間が軍部の頂点に近いところにいるというのは、非常に危険なことだ。
何らかの非常事態が起きた場合、国家レベルの判断を無視して自分の都合だけで命令系統を悪用しかねない。
彼の判断の背後にあるのは、間違ったエリート意識だろう。
内閣はその権限を拡大して、省庁幹部を厳密に統制すべきである。
(私利私欲を優先するだけの無能な政治家しかいない現状で、内閣の権限を拡大するというのも別の意味で危険かもしれないが。。。)

